2013年10月13日日曜日

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書

低炭素化支援株式会社からのレポートより

<<<気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第5次評価報告書 第1作業部会報告書(自然科学的根拠)の公表について>>>

  気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第1作業部会第12回会合(平成25年9月23日~26日、スウェ  ーデン・ストックホルム)で審議されたIPCC第5次評価報告書第1作業部会報告書(自然科学的根拠)  の政策決定者向け要約(SPM)が、第36回総会(平成25年9月26日)において承認されるとともに、  第1作業部会報告書の本体が受諾され、9月27日にIPCCより公表されました。 

  「観測事実」
  ・気候システムの温暖化については疑う余地がない。1880~2012年において、世界平均地上気温  は0.85[0.65~1.06]℃上昇しており、最近30年の各10年間の世界平均地上気温は、1850年以降の どの10年間よりも高温である。

  ・世界平均地上気温は数十年にわたって明確な温暖化を示しているが、その中には、概ね十年程度 の周期での変動や年々の変動もかなり含まれている。過去15年(1998~2012年)の世界平均地上 気温の上昇率は1951~2012年の上昇率より小さい。

  ・1971~2010年において、海洋の上部(0~700m)で水温が上昇していることはほぼ確実である。

  ・1992~2005年において、3000m以深の海洋深層で水温が上昇している可能性が高い。(新見解)

  ・海洋の温暖化は、気候システムに蓄えられたエネルギーの変化の大部分を占め、1971~2010年の期間ではその90%以上を占めている(高い確信度)。
  ・過去20年にわたり、グリーンランド及び南極の氷床の質量は減少しており、氷河はほぼ世界中で縮小し続けている。また、北極の海氷面積及び北半球の春季の積雪面積は減少し続けている
   (高い確信度)。

  ・19世紀中頃以降の海面水位の上昇率は、それ以前の2千年間の平均的な上昇率より大きかった
   (高い確信度)。(新見解)

  「温暖化の要因」
  ・人間活動が20世紀半ば以降に観測された温暖化の主な要因であった可能性が極めて高い。
  ・1750年以降の二酸化炭素の大気中濃度の増加は、地球のエネルギー収支の不均衡に最も大きく寄与している。太陽放射は20世紀にわたるエネルギー収支の不均衡にほとんど寄与していない。
  ・エーロゾルの排出や、エーロゾルと雲との相互作用による放射強制力は、地球のエネルギー収支の変化の見積もりやその解釈において、最も大きな不確実性をもたらしている。

  「将来予測」
  ・1986~2005年を基準とした、2016~2035年の世界平均地上気温の変化は、0.3~0.7℃の間である可能性が高い(確信度が中程度)。
  ・1986~2005年を基準とした、2081~2100年における世界平均地上気温の変化は、RCP2.6シナリオでは0.3~1.7℃、RCP4.5シナリオでは1.1~2.6℃、RCP6.0シナリオでは1.4~3.1℃、RCP8.5シナ
   リオでは2.6~4.8℃5の範囲に入る可能性が高い。
  ・1986~2005年を基準とした、2081~2100年の期間の世界平均海面水位の上昇は、RCP2.6シナリオでは0.26~0.55m、RCP4.5シナリオでは0.32~0.63m、RCP6.0シナリオでは0.33~0.63m、RCP8.5シナリオでは0.45~0.82mの範囲に入る可能性が高い(中程度の確信度)。

  ・世界平均地上気温の上昇に伴って、ほとんどの陸上で極端な高温の頻度が増加することはほぼ確実である。中緯度の大陸のほとんどと湿潤な熱帯域において、今世紀末までに極端な降水が
   より強く、頻繁となる可能性が非常に高い。

  ・二酸化炭素の累積排出量と世界平均地上気温の上昇量は、ほぼ比例関係にある。(新見解)
  ・気候変動は陸地と海洋の炭素吸収を一部相殺してしまうことの確信度は高い。この結果、排出された二酸化炭素は、大気中により多く残ることになる。

  ・海洋へのさらなる炭素蓄積の結果、海洋酸性化が進行するであろう。

  ○詳細は下記をご参照下さい○
   http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=17176

  【弊社コメント】
   温暖化を改めて強く認識しました。

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